DATA PROTECTION
今後の侵害に備えて、CISOがストレージチームに確認するべき4つの質問
多くのCISOは、データストレージをあまり重視していません。アイデンティティ管理、アクセス制御、検知、ガバナンスを同時に管理する立場では、何かしらの問題が起きない限り、背後で働くインフラにまで目が届かないのです。そのため、サイバー脅威が発生したり、最悪のタイミングでバックアップが失敗したりして初めて、ストレージに意識が向けられることになります。
実のところ、レジリエンスは単にバックアップ頻度だけの問題ではありません。重要なのは、データがどれだけ適切に保護されているか、そして問題が発生した場合にどれだけ迅速に復旧できるかという点です。そのためストレージの保存先は、ファイアウォール、エンドポイント、アクセス制御と同じく非常に重要です。
ストレージが不変性、アクセス性、そして手頃なコストでテストを行える状態を考慮して構築されていない場合、想像以上のリスクを負うことになります。今こそ一歩下がって、全体的なレジリエンス計画におけるストレージの役割を見直すチャンスです。以下の質問をチームに投げかけることで、重要なタイミングで組織が効果的に回復できる状態かどうかを確認することができます。
1.自社のストレージは本当にビジネスリスクを下げているか?
バックアップは、ただ作成するだけで評価される傾向にあります。チェックリストを満たして監査に対応することで、安心感が生み出されるためです。しかし、その安心感がレジリエンスになるわけではありません。本質的なポイントは、バックアップがどこに保存されてどのように保護され、問題が発生した際にどれだけ確実に復旧できるかということです。
つまり、ストレージをリカバリ戦略の基盤として考えてみてください。あらゆるバックアップの保存先となるストレージの復元力が不十分だった場合、データ保護計画も脆弱になります。真にサイバーレジリエントなストレージは、攻撃者、内部関係者、さらには運用コストに足を引っ張られず、クリーンな復元を可能にする安全性と耐久性を兼ね備えています。
まず、バックアップデータが主要な運用システムから分離されたセカンダリストレージに保存されているかどうかを確認しましょう。次に、アーキテクチャ自体を詳しく調べます。イミュータブル機能によって、データの保存期間が終了するまで変更や削除ができない状態になっていますか?AES-256などの最新標準を使用して、転送中および保存中のデータが暗号化されるようになっていますか?多要素認証(MFA)によって、アカウントへのアクセスが安全に管理されていますか?単一の認証情報でバケットやアカウントを独自に削除されないように、マルチユーザー認証(MUA)などの機能を導入していますか?
こういった制御があるかどうかで、レジリエンスが迅速で検証可能なものになるか、高額な割に不確実なものになるかが分かれます。また、依然としてゴールドスタンダードとして挙げられるのが3-2-1-1-0ルールです。これは、3つのデータコピーを2種類の媒体に保存し、そのうち1つはオフサイトに、もう1つは不変の状態に保つ手法で、復旧後のエラーをゼロにすることを目的としています。
ストレージがこれらの条件を満たしていない場合、ダウンタイムのリスクがあるだけではありません。この状態では単にレジリエンス戦略を夢見ているだけで、実際には何も整っていないことを意味します。
2.理論的にではなく、実際にテスト可能なレジリエンスを構築しているか?
すべてのストレージがレジリエンスを前提としているわけではなく、リスクの恐れがあります。データのバックアップは多くの環境で問題なくできても、「データを復元する」のは非常に困難です。いくつかの重要な機能があるかどうかで、いつでも復旧できる状態になるか、それとも時間との戦いになるかの違いが生まれます。
まず土台となるのが、クラウドオブジェクトストレージです。これは耐久性、拡張性、リージョン間の冗長性を考慮して設計されており、単一の障害で全体が停止することを防ぎます。問題が発生した際に業務を安定させるバックボーンとなる存在です。
続いて、基本的な要素が揃っているかどうかを確認します。
イミュータブル機能:データを書き込み後、保持期間が終了するまで不変性が維持される機能です。これにより、ランサムウェアや誤削除からクリーンなコピーを保護することができます。
あらゆる場所での暗号化:AES-256などの強力な最新標準によって、転送中および保存中のデータを暗号化しましょう。また、最も簡単にデータ流出を防ぐため、キーを定期的にローテーションすることも重要です。
ゼロトラストアクセス:ストレージは、自社の他環境と同じ原則に従う必要があります。つまり、暗黙の信頼は置かず、誰一人としてすべてを削除できる権限を持たせないことが重要です。マルチユーザー認証では、データ損失につながりうるアクションに対して複数の承認を要求することで、これを実現します。
手頃なコストの復旧テスト:高額なAPI料金や下り転送料が課せられる場合、十分な頻度でテストが行われなくなります。定期的かつ妥協せずにテストを繰り返してこそ、データの復元が可能になります。また、テストを行うことで、復旧スピード以外に2つの基本事項を確認することができます。想定するデータが本当にバックアップされているかどうか、および、そのデータは実際のインシデント発生時に回復する必要がある内容かどうかということです。
以上のポイントはそれぞれ、復旧チェーンの異なる部分を守ります。すべてが組み合わさることで、データの完全性、アクセス性、復元可能性という、レジリエントな組織に不可欠な3つの要素が保証されます。
3.予算内かつSLAを守りながら復旧できるか?
どんなに優れた防御策であっても、決して失敗しないということはあり得ません。ポイントは、問題が発生した際の復旧速度です。これによって、ビジネスへの影響が軽度なものでおさまるか、大規模な停止に陥るかが決まります。復旧計画がきちんと文書化されている場合でも、それが実行可能かつ、十分な頻度でテストされていなければ意味がありません。
まず、ストレージとバックアップシステムがフェイルオーバーをどのように処理するかを確認します。重要なアプリケーションを迅速に復元できる状態か、もしくはデータがどのクラウド層に存在するかによって復元時間が異なるかどうかを確かめましょう。また、コストについても正直に向き合う必要があります。コールドストレージは一見、お手頃で良い選択肢に思えますが、大規模な復旧時に役に立たない場合があります。高額な下り転送料が掛かったり、インシデント発生時にデータ取得するために何時間も待たされたりすると、節約したコストもすぐに消えてしまいます。
続いて、アクセスやリカバリにかかる時間について、ストレージプロバイダーのサービスレベル契約が社内のRTO(目標復旧時間)と一致しているかどうかを確認しましょう。RTOは、インシデント発生後にシステムとデータをどれだけ早くオンラインに復旧できるかを示すものです。そのスピードによって、業務停止の長さ、失われる信頼や収益、そして問題に対処できたと証明するまでの時間が左右されます。
次に、RPO(目標復旧ポイント)です。ここではより具体的に、最後のバックアップからどのくらい遡ってデータを復元できるかを確かめます。これは、バックアップがどのくらいの頻度で行われるかによって完全に異なります。ストレージコストが経済的かつ予測可能であれば、頻繁にバックアップをすることでデータ損失の可能性を減らすことができます。コストが原因でバックアップの間隔を長くせざるを得なくなった場合、その分リスクが増大します。
最後に、テストの頻度とコストを確認します。復旧テストは少なくとも四半期ごと、ビジネスのなかで重要もしくは更新頻度が高いシステムの場合は、より頻繁に行う必要があります。下り転送料またはAPI料金が課されるストレージプロバイダーを選んでいた場合、復旧テストの頻度は次第に減っていきます。テストが行われなくなることは、その分の信頼も低下することを意味します。
費用もしくは時間がかかりすぎるテスト計画は、単なる机上の空論に終わります。定期的かつ手頃な価格でテストを実施することで、サイバーレジリエンス戦略のあらゆる側面が裏付けられます。
4.自社のストレージがコンプライアンスと監査の要件を満たしているか?
コンプライアンスは単なる形式的なものではなく、制御が機能していることを証明する責任を担います。ストレージはこの点において、多くの人が認識しているよりも大きな役割を果たしています。
まず、組織に適用される規制と内部ポリシーを確認します。HIPAA、FERPA、GDPR、SOXなどのフレームワーク、またはPCI DSS、CJIS、FedRAMPなどの業界標準は、データ保持、プライバシー、セキュリティの領域で重なり合う部分が多くあります。これは、データの保存場所、暗号化、アクセス方法など、あらゆるストレージの決定がコンプライアンスに関わることを意味します。
また、新たなEU規制により、監視がさらに強化されました。サイバーレジリエンス法とEUデータ法は、サイバーセキュリティ、データガバナンス、透明性に関する新たな義務を課しています。これらは、データの保存および保護方法を示すだけでなく、レジリエンスと信頼性の基準がより広範かつ世界的に引き上げられたことを反映しています。
そのため、ストレージはコンプライアンスを実際に満たす機能を備えている必要があります。以下の要件を満たすかどうか、ストレージチームと確認してください。
保持と不変性:規制の対象となるデータは、保存期間全体にわたって保持され、変更または削除できない状態になっていますか?イミュータブル機能とバージョン管理を導入することで、監査が求める保証が提供されます。
暗号化とキー管理:機密データは、AES-256などの強力な最新標準を使用して、転送中・保存時に暗号化されていますか?キーは定期的にローテーションされ、ストレージ資格情報とは異なるキー専用管理サービス(KMS)で管理されていますか?
ゼロトラストの原則:ストレージ環境では、管理アクションに対して最小限の権限、継続的な検証、職務の分離が課されていますか?MUAなどの機能を通して、内部リスクを減らすことができます。
監査への準備と可視性:監査の際、データアクセス、保持、復旧に関するエビデンスをどれだけ迅速に提示できますか?ログとメタデータは、規制当局の基準を満たしていますか?
これらのポイントの中で何かしらの不明点がある場合は、そこをさらに深掘りする必要があります。暗号化、不変性、専用キー管理、透明性のある監査ログをサポートするストレージは規制要件を満たすだけでなく、セキュリティとコンプライアンス全体にわたる信頼性を強化します。
まとめ
レジリエンスは偶然手に入るものではありません。不可避のトラブルを想定した計画・テスト・適応を通し、意図的に積み重ねてゆくものです。
ストレージはレジリエンス全体において目立つ要素ではありませんが、残りの部分がどれだけ早く復旧できるかを決定づける存在です。本稿で取り上げた不変性、アクセス、テスト、コンプライアンスに関しての質問は、今後の対応が可能かどうかを確認する指針となります。
こういった問いかけに答えられない部分があったとすれば、そこが着手し始めるべきポイントということです。レジリエンスはただ考えるだけでなく、検証があってこそ構築されます。復元をテストすることで、最悪の事態が発生した場合でも組織が事業を継続できるという自信につながります。
常に変化する環境の中で、テクノロジー予算を組むのは簡単なことではありません。昨今、セキュリティコストは増加し、AIやデータ関連のプログラムは加速しています。総予算を増やさずにインフラ、運用、人員配置のすべてを拡張することが求められるうえ、取締役会、規制当局、保険会社に対して、トラブル発生時でも事業を継続できることの証明を提出する必要もあります。こうしたプレッシャーの中心にあるのが、サイバーレジリエンスです。サイバーレジリエンスとは、重大なインシデントを吸収し、統制された形で復旧させ、何が起きたかを証明するものであり、ビジネスの継続を左右する存在です。また、サイバーレジリエンスはストレージ容量のコスト、バックアップおよび災害復旧ソフトウェア、専門サービス、外部監査、保険更新など、予算の各項目にも明確に現れます。そのため、これはデータ保護の問題であると同時に、組織のコスト策定にも大きく関わっています。CIOが取締役会に予算を提示する際、単にツールへの投資を主張するだけでは不十分です。そのツールによってコストが計画通りに推移すること、組織が障害に耐え復旧できること、そしてデータが検証に耐えうることを示さなければなりません。サイバーレジリエンスが明確に組み込まれていない場合、それがビジネスの基本条件であるという認識が薄まり、単に「あれば望ましいもの」として追いやられてしまいます。こういった文脈を踏まえて、サイバーレジリエンスを運用に組み込めるよう考察してみましょう。本ブログでは、CIOが予算計画を立てる際に役立つ7つのポイントをご紹介します。各テーマは、一般的な支出分野と、それが支えるべきレジリエンスの成果を結び付けています。CIOとして方針を決定する立場にある方も、承認を得るために計画を提示するリーダーの方も、予算を策定する際にぜひご活用ください。1.サイバーレジリエンスを運用要件の中核にする今や、サイバーインシデントは絶えず発生しうるリスクとなっています。そのため、取締役会、規制当局、保険会社は、事業が障害に耐え、管理された形で復旧できることの証明を求めています。こういった状況のなか、CIOは、不変コピー、複数ユーザー承認、職務分離、テスト済みの復旧といった具体的なレジリエンス対策を提示しながら、それらが業務システムをどのように保護しているかを説明できなければなりません。こうした根拠が示されない場合、インシデントによる影響の深刻化、保険の更新ストップ、リスク管理に対する信頼の低下などに陥ります。2.予期せぬ出費を排除し、ストレージコストを安定化させるクラウドストレージ予算はかつて背景的なコストとして扱われていましたが、今やIT予算の中でも特に安定させにくい項目の一つになっています。業界のベンチマーク調査(英語)によると、クラウドストレージ費用の大部分は、容量そのものではなく、下り転送料・API利用料・データ取得料の変動に由来していることが明らかになりました。このような変動によってストレージコストが予期せず増加すると、組織は予算内に収めるためにベストプラクティスを削減せざるを得なくなり、あらゆるサイバーレジリエンス計画を損なうことになります。ストレージ料金が予測可能であれば、財務部門は予算を把握でき、CIOは意図的かつ統制された形でレジリエンスに投資することができます。3.AIによるデータ増加を見据えたストレージ計画を立てるAIや機械学習を利用すると、ストレージ容量に絶え間ない負荷がかかります。学習データ、作業用データセット、アーカイブされたモデル、ログ、推論結果は急速に増加し続け、その多くは再利用・監査・再学習のために保持する必要があります。そのため、容量計画においては、生成されるデータ量、データの保持期間、保護の方法を明確に考慮しなければなりません。AIを前提にストレージを計画すれば、期待するスピードでビジネスを進められます。そうでない場合、プロジェクトは停滞し、モデルの進化速度にAIデータのレジリエンスが追いつかなくなります。4.ストレージ効率をイノベーションと近代化の資本に変える多くのCIOは、総予算を増やすことなくAI・分析・近代化・セキュリティを改善することが求められています。これを実現するには、日々の支出を調整して余地を生み出す必要があります。これに対して、ストレージ階層の簡素化、重複システムの廃止、見えにくいコストの削減を行うことで、単なるコスト削減にとどまらず、サイバーレジリエンスを維持しながら戦略的な取り組みへ予算を割り振ることができます。このように捉えると、ストレージ効率はレジリエンス強化と将来的な変革に役立つ資本となります。これが明確でない場合、せっかく利益を捻出できても一般経費に回収され、新しい取り組みは後回しにされてしまいます。5.ハードウェアの過剰購入から、適切な規模のオンデマンド容量へ移行する数年先を見越してストレージハードウェアを購入するという手法は、変化の激しい現在の環境には適していません。ワークロードの移行、新しいサービスの立ち上げ、プラッフォーム間のデータ移動が行われると、ある場所では容量が余り、別の場所では不足する事態に陥ります。こう言った状況は、資本の無駄遣いやプロジェクト遅延につながる恐れがあります。ストレージが段階的に拡張できれば、成長に関する意思決定は緊急対応ではなく通常のガバナンスの一環として行えます。サイバーレジリエンスの観点でも、重要なワークロードの実行場所に合わせて柔軟に保護と復旧を整合させることができ、不適切な過剰保護や保護不足のリスクを低減できます。6.適切なトレーサビリティとガバナンスで監査に対応する規制当局、監査当局、顧客は今や、データを単に暗号化するだけでなく、エンドツーエンドで適切に扱われている証拠を求めています。つまり、データの来歴、保持期間、アクセス履歴、保存場所を示す必要があります。これに伴い、CIOが重視すべき点も、データの暗号化から、データの収集・処理・保存・破棄がGDPR、HIPAA、AI関連の開示要件を満たしているかどうかに移りました。このレベルの可視性が欠けている場合、セキュリティとコンプライアンスの整合性が失われ、監査の長期化やコスト増加を招くとともに、手作業で証拠を収集することになります。こういった組織は、データの完全性とともに信頼も失います。7.重要データと財務データを同等の基準で管理する昨今の取締役会や監査委員会はデータを中核的な資産と見なす傾向にあり、重要な記録、モデル、ログが改ざんや削除されないという証拠を求めるようになりました。そのためCIOは、監査に耐えうる統制を設計する必要があります。具体的な対応策としては、独立した管理で論理的にエアギャップ化されたコピー、破壊的な操作に対する複数ユーザー承認(英語)、明確な職務分離などが挙げられます。これらが欠けている場合、監査で問題が露呈し、デジタル記録への信頼が低下します。その結果、是正作業が増え、M&Aや資金調達といったプロセスも遅延し複雑化します。予算に関する議論への影響これまでに挙げたポイントは、最初から予算計画に組み込まれて初めて意味を持ちます。そのためには、ツールや容量の問題ではなく、経営陣が理解できるビジネステーマへと議論をシフトする必要があります。ストレージ、バックアップ、保護に関する予算項目を成果と明確に結び付けることで、一貫性のあるレジリエンス戦略として提示できるようになります。実際にCIOが行うのは、個々の製品の必要性を単に主張することではなく、各テーマを具体的な根拠で裏付けることです。目標は、詳細な説明がなくても財務部門や取締役会の精査に耐えうる予算案を提示することです。サイバーレジリエンスの価値を示すことができれば、大きな説得力とともに予算を獲得できるようになります。容量にかかる料金と下り転送料・API料・データ取得料を分け、クラウドストレージ支出の推移を把握することで、コスト変動の原因を明らかにする。過去1年間の支出を日常的な運用費と新規投資に分け、ストレージのコスト削減がAI、データ、システム刷新の取り組みと明確に結びついていることを可視化する。AIデータの増加に関する前提条件を整え、学習データ、モデル、ログに必要な容量や保持期間を明確にする。直近のテスト結果に基づく復旧とレジリエンスに、RTO(目標復旧時間)やRPO(目標復旧時点)、および予算投資によって改善される項目リストを含める。監査、保険会社、規制当局は、保存データの暗号化だけでなく、トレーサビリティ、完全性、管理設計を重視していることを把握する。容量と利用率の状況を見極め、明らかな過剰購入、遊休資産、新規プロジェクトの制約となる問題点を明らかにする。このように活用すれば、予算は単にストレージ容量を正当化するためのものではなく、有効なサイバーレジリエンスとガバナンスを確立し、AI対応の環境を支える存在となります。まとめ本ブログで取り上げたリストの中から、組織の課題に沿ったテーマを2~3つ選び、次回の予算協議の軸に据えてください。そして、それぞれのテーマについて対処すべきリスクと必要な投資額を把握し、それらがレジリエンスの向上とAIおよびデータイニシアチブの支援につながるという根拠を明確に示しましょう。これを継続すれば、サイバーレジリエンスは単なる背景ではなく、データの信頼性と復旧性を支える中核になります。それは、予算においては説明可能なコミットメントに、役員会においては組織が負う価値のあるリスクに、AIやデータ施策においては管理と両立してビジネスを前進させる存在になります。こうして、CIOは自信を持ってサイバーレジリエンスを重視した予算編成を支持できるようになります。...
年末は立ち止まって一年を振り返る時期です。高等教育機関のITおよびセキュリティ担当者にとって、2025年は真のセキュリティコストが浮き彫りになった年でした。この影響は予算だけでなく、チームの在り方やデータの保存場所に関するあらゆる意思決定にも及んでいます。こうした背景を踏まえ、高等教育におけるサイバーレジリエンスについて、この1年間で明らかになったことを見ていきましょう。より巧妙化し、頻繁になるサイバー攻撃2025年は大学や高等教育機関に対する攻撃が増加し、平均して、教育機関は1組織あたり毎週4,388件のサイバー攻撃を受けました。これは世界平均の2倍以上であり、前年と比べて31%増加しています(DeepStrike)。もし、大学キャンパスが常に標的にされているように感じている方がいる場合、それは気のせいではありません。ランサムウェアの主な原因は、人為的ミス(PEBKAC: Problem Exists Between Keyboard and Chair)であることは以前から変わっていません。また、主な攻撃手段としてはソーシャルエンジニアリングが挙げられます。送信者がネイティブスピーカーではないことが一目瞭然な、不自然な文章のフィッシングメールやテキストメッセージは誰もがご存じでしょう。しかし、この状態は急速に変化しています。攻撃者はAIを活用し、より洗練かつパーソナライズされた、一目で見破ることが困難なメッセージを作成するようになりました。毎日大量に届くメッセージの一つ一つを精査する時間的な余裕がない場合、これは大きな問題となります。AI以外にも、RaaS(Ransomware as a Service)といったものも存在します。これはいわばサブスクリプション型のサイバー犯罪であり、攻撃者に新たな手段を提供しながら攻撃のハードルを下げています。特に高等教育機関は標的となる要素が非常に多いため、こうした状況を深刻にとらえる必要があります。教育機関には学生の記録だけでなく、応募者の財務情報、教職員のデータ、寄付者や卒業生のリストなど、詐欺行為の温床となりうる情報が豊富に存在します。さらに、高度な研究、特に医薬品や軍事用途に関連する研究などが加われば、機密性の高い知的財産の宝庫となります。さらに、サイバー犯罪者の目的はもはや身代金だけに留まりません。政治的・社会的・学術的な理由で大学を攻撃するハクティビストも増えています。この場合、入学データ、研究プロジェクト、さらには入学選考の結果までもが標的になり得ます。高い知名度と資金力のある名門大学は特に魅力的なターゲットであり、脅威の状況は一般的なランサムウェア以上に複雑になっています。IT予算の縮小とスキル不足によるセキュリティリスクの上昇高等教育には、低コストで幅広いセキュリティを実現するというプレッシャーが存在します。EDUCAUSEによると、高等教育機関の42%が2025~2026年度にIT予算の減少を見込んでいます。同時に、大学キャンパスでは学期ごとに新しいユーザーが大量に追加され、IT職の離職率も比較的高いため、環境のパッチ適用、監視、セキュリティ維持がより難しくなっています。Dellと共同で作成したeBook「The...
Veeamが新たにリリースしたSoftware Applianceには、バックアップインフラにおける構築や保護の変化が反映されています。これにより、安全なデフォルト設定、自動パッチ適用、組み込みの不変性を備えた状態で、強化されたLinuxベースのバックアップシステムを導入できるようになりました。また、一貫性があり再現可能なプロセスでの管理も行えることで、運用効率とベースラインセキュリティが大幅に改善しました。しかし、レジリエンスは導入だけで完結するものではありません。Veeam Software ApplianceにWasabi Hot Cloud Storageを組み合わせることで、データセンターを超えた保護が実現します。つまり、安全で予測可能かつコスト効率が高い保護を、独立して管理されるクラウド層に拡張することができるようになりました。この重要性を理解するには、サイバーレジリエンスの真の意味、従来のバックアップとの違い、そしてサイバーレジリエンスが現在、効果的なデータ保護戦略の基準となっている理由などを踏まえて、基本に立ち返る必要があります。今、サイバーレジリエンスがなぜ重要なのかサイバーレジリエンスは、サイバーセキュリティの単なる言い換えではありません。これは、いかなる障害が発生した場合でもシステムの稼働とデータの信頼性を維持するためのより幅広い取り組みを指す用語です。また、サイバー攻撃、停電、ソフトウェアパッチの失敗、夜中の人為的な単純ミスなど、原因を問わず障害に耐え、迅速に復旧する能力を指します。そのため、サイバーレジリエンスは現代のデータ保護の指針として重視されています。Veeam Software Applianceは、ワークロードが実行される場所で一貫性があり安全な導入と自動パッチ適用を行い、レジリエンスを根本から強化します。Wasabiは、その保護をオフサイトへと拡張し、復旧用データを検証可能な状態で安全に保管します。これにより、攻撃だけでなく、現実世界で起こりうるあらゆるトラブルに備えた、完全なエンドツーエンドの戦略が構築されますVeeam Data...
