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ファイルサーバーの暗号化はもう古い?クラウドストレージ移行でセキュリティ強化とコスト削減を両立

Fri Jan 10 2025By Mayuko Yoshitome

現代のビジネスにおいて、ファイルサーバーは重要な情報資産の宝庫です。しかし、サイバー攻撃の増加や内部不正のリスクなどファイルサーバーを狙う脅威は日々深刻化しています。

この記事では、セキュリティ対策として有効とされる「ファイルサーバーの暗号化」と、近年特に注目を集めている「暗号化されたクラウドストレージへの移行」についてわかりやすく解説しました。

企業の大切な資産を守るためにも、セキュリティ強化と業務効率化を両立するための選択肢についてぜひ理解を深めてください。

ファイルサーバーの暗号化とは?

企業にとって重要な情報資産を守るためには、ファイルサーバーの暗号化が不可欠です。ここではまず、ファイルサーバーの暗号化が求められる背景と、暗号化の仕組みについて解説します。

情報漏洩のリスク増加

近年、サイバー攻撃は増加の一途を辿っています。「令和6年版情報通信白書」によると、2023年に観測されたサイバー攻撃関連の通信数は、過去最高となる約6,197億件を記録しました。

参考:令和6年版情報通信白書|第10節 サイバーセキュリティの動向 - 1 市場の概況

攻撃対象はWebカメラやルータといったIoT機器が中心ですが、HTTP・HTTPSで使用されるポートへの攻撃も報告されています。特に企業の機密情報を狙った標的型攻撃や、ファイルを暗号化して身代金を要求するランサムウェアによる被害が拡大しているのが現状です。

ファイルサーバーを狙う脅威

ファイルサーバーは、企業の重要な情報資産が集中しているため、サイバー攻撃の標的になりやすい存在です。ファイルサーバーの脆弱性を悪用した不正アクセスや、マルウェア感染による情報漏洩のリスクは常に存在します。

具体的には、以下のような脅威が考えられます。

  • 不正アクセス:パスワードの使い回しや脆弱性を突いた攻撃を利用して、外部の攻撃者がファイルサーバーに侵入し、データを盗み出す

  • マルウェア感染:メール添付ファイルや不正なウェブサイトを介して、ファイルサーバーがマルウェアに感染し、データが破壊されたり、外部に送信されたりする

  • 内部不正:権限を持つ従業員が、故意に機密情報を持ち出したり、改ざんしたりする

このような状況下で、企業は個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などの法規制を遵守し、顧客や取引先の情報を適切に保護することが求められています。

暗号化で情報漏洩対策

ファイルサーバーの暗号化は、情報漏洩対策として有効な手段の一つです。暗号化とは、データを特殊なアルゴリズムを用いて変換し、許可されたユーザーのみがアクセスできるようにする技術です。

暗号化には、以下のような種類があります。

  • ファイル単位の暗号化:特定のファイルのみを暗号化する

  • フォルダ単位の暗号化:特定のフォルダ内のファイルをまとめて暗号化する

  • ディスク全体の暗号化:ファイルサーバーのハードディスク全体を暗号化する

暗号化されたファイルは、たとえ外部に流出したとしても、暗号鍵を持たない限り内容を閲覧することはできません。そのため情報漏洩のリスクを大幅に低減することができます。このように、暗号化は情報セキュリティ対策の基礎となる重要な技術と言えます。

ファイルサーバー暗号化の課題と限界

ファイルサーバーの暗号化は有効なセキュリティ対策ですが、その導入・運用にはいくつかの課題や限界も存在します。

導入・運用コスト

ファイルサーバーの暗号化には、以下のようなコストが発生します。

  • 暗号化ソフトの購入費用

暗号化ソフトは、サーバーの規模や機能によって価格が大きく異なります。数万円から数百万円程度の費用がかかる場合もあります。

  • 導入・設定費用

暗号化ソフトの導入や設定には、専門的な知識が必要となる場合があり、IT担当者の人件費や外部業者への委託費用が発生します。

  • 運用・管理費用

暗号化ソフトの運用・管理には、定期的なメンテナンスやバージョンアップ、セキュリティパッチの適用などが必要です。これらの作業には、IT担当者の人件費や外部業者への委託費用が発生します。

また、暗号化処理はサーバーに負荷をかけるため、パフォーマンスの低下を招く可能性があります。特に、大量のファイルを扱う場合や、アクセスが集中する時間帯には、パフォーマンスへの影響が大きくなる可能性があります。

管理の煩雑さ

ファイルサーバーの暗号化は、管理の煩雑さも課題の一つです。

  • 鍵管理

暗号化されたファイルを復号するための鍵は、厳重に管理する必要があります。鍵の紛失や漏洩は、情報漏洩に直結するため、適切な鍵管理体制を構築することが重要です。

  • アクセス権限設定

ファイルサーバーの暗号化では、ユーザーごとにアクセス権限を設定する必要があります。アクセス権限の設定が不適切な場合、情報漏洩のリスクが高まる可能性があります。

さらに、暗号化ソフトのバージョンアップやメンテナンスを行う際にはIT担当者の負担が大きくなる可能性もあります。

セキュリティ対策の限界

ファイルサーバーの暗号化は、万能なセキュリティ対策ではありません。暗号化だけでは防ぎきれない脅威も存在します。

  • ゼロデイ攻撃

ゼロデイ攻撃とは、ソフトウェアの脆弱性を突いた攻撃です。暗号化ソフトに未知の脆弱性が存在する場合、ゼロデイ攻撃によって情報が漏洩する可能性があります。

  • 内部不正

権限を持つ従業員が、悪意を持って機密情報を持ち出す場合、暗号化は効果がありません。加えて、暗号化されたファイルを復号するための鍵が漏洩した場合、暗号化は意味をなさなくなります。

クラウドストレージ移行のメリット

ファイルサーバーの暗号化に伴う課題を解決する手段として、クラウドストレージへの移行が注目されています。

クラウドストレージとは、インターネット経由でアクセスできる外部のストレージサービスです。データセンターに設置された高性能なサーバーにファイルを保存し、必要な時にいつでもアクセスすることができます。

セキュリティ対策の強化

クラウドストレージは、ファイルサーバーよりも強固なセキュリティ対策を備えています。

  • アクセス制御:ユーザーごとにアクセス権限を設定し、データへのアクセスを制限できる

  • 暗号化:保存データや通信データを暗号化することで、情報漏洩のリスクを低減する

  • 多要素認証:パスワードに加えて、スマートフォンアプリや生体認証などを組み合わせることで、セキュリティを強化する

また多くのクラウドベンダーでは、セキュリティ専門のチームを設けて24時間365日の監視体制でセキュリティ対策を実施しています。データセンターは物理的なセキュリティ対策も万全で、不正アクセスや災害からデータを保護してくれます。

コスト削減効果

クラウドストレージは、従量課金制を採用しているため、使った分だけ料金を支払えば済みます。ファイルサーバーのように初期費用やハードウェアの維持費用、運用・保守費用などがかからないため、大幅なコスト削減が可能です。

たとえばオンプレミスでファイルサーバーを運用する場合、サーバーの購入費用、ソフトウェアのライセンス費用、電気代、保守費用など、年間数百万円のコストがかかることも珍しくありません。

一方、クラウドストレージであれば、月額数千円から利用できるサービスも多く、コストを大幅に抑えることができます。

業務効率化

クラウドストレージは、ファイルサーバーよりも業務効率化に貢献する機能が豊富です。

アクセス制限:部署やプロジェクトごとにアクセス権限を設定することで、情報共有をスムーズに行える

バージョン管理:ファイルの変更履歴を管理することで、誤った編集や上書きを防ぎ、過去のバージョンへの復元も可能

ファイル共有:ファイルを簡単に共有できるため、共同作業が効率化される

またクラウドストレージはモバイルデバイスからアクセスできるため、場所を選ばない柔軟な働き方を実現できます。

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クラウドストレージ移行のメリットを最大限に活かすには?

クラウドストレージ移行を成功させるためには、事前の準備と計画が重要です。ここでは、移行をスムーズに進め、メリットを最大限に活かすためのポイントを紹介します。

適切なクラウドサービスの選択

クラウドストレージサービスは、様々なベンダーから提供されており、それぞれに特徴があります。自社のニーズに合ったサービスを選択することが重要です。

サービスを選定する際は、主に以下の点に注目しましょう。

  • セキュリティレベル:ISO 27001などのセキュリティ認証を取得しているか、データの暗号化やアクセス制御などのセキュリティ機能が充実しているか

  • ストレージ容量:必要なストレージ容量を確保できるか、将来的な拡張性があるか

  • 機能:ファイル共有、バージョン管理、アクセス制限など、必要な機能が備わっているか

  • 価格:月額料金や従量課金制などの料金体系

  • サポート体制:日本語サポートの有無、問い合わせ窓口の対応時間など

データ移行の計画と実行

データ移行は、クラウドストレージ導入における重要なステップです。事前に計画を立て、慎重に進める必要があります。

  • ステップ1:現状分析

ファイルサーバーのデータ容量、ファイルの種類、アクセス頻度などを分析する。

  • ステップ2:移行計画

移行するデータ、移行方法、移行スケジュールなどを決定します。

  • ステップ3:環境構築

クラウドストレージサービスのアカウントを作成し、必要な設定を行います。

  • ステップ4:データ移行

ファイルサーバーからクラウドストレージへデータを移行します。

  • ステップ5:動作確認

クラウドストレージにアクセスし、データが正しく移行されているか、アプリケーションが正常に動作するかを確認します。

以上のステップを進める際は、データのバックアップをしっかり行い、データ移行中のセキュリティ対策をしっかり講じることが大切です。クラウドベンダーが提供するツールや移行サービスなども利用しながら、作業を進めていきましょう。

セキュリティポリシーの策定

クラウドストレージを利用する際は、セキュリティポリシーを策定し、従業員に周知徹底することが重要です。セキュリティポリシーに含めるべき項目としては、以下のものが挙げられます。

  • アクセス権限設定:ユーザーごとにアクセス権限を設定し、データへのアクセスを制限する

  • パスワード管理:強固なパスワードを設定し、定期的に変更することを義務付ける

  • データのバックアップ:定期的にデータをバックアップし、災害や障害に備える

  • モバイルデバイスの利用:モバイルデバイスからのアクセスを許可する場合、適切なセキュリティ対策を講じる

  • セキュリティインシデント発生時の対応:セキュリティインシデントが発生した場合の報告体制や対応手順を明確化する

まとめ

今回はファイルサーバーの暗号化の必要性と課題、そしてクラウドストレージ移行によるメリットについて解説しました。

クラウドストレージは、強固なセキュリティ対策と高い可用性を備えながら、コスト削減や業務効率化にも貢献します。適切なクラウドサービスを選択し、データ移行を計画的に実行することで、セキュリティ強化、コスト削減、業務効率化を実現できるでしょう。

クラウドストレージ移行を検討する際は、この記事を参考にしながら、セキュアかつ効率的なファイル管理体制を構築してください。

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ファイルストレージとオブジェクトストレージの違いとは?特徴・メリット・用途をわかりやすく解説

デジタル化が加速する現代において、企業のデータ管理はビジネス戦略の根幹を支える要素です。日々増加するデータ量に対応するため、適切なストレージ技術の選択は不可欠ですが、「ファイルストレージ」と「オブジェクトストレージ」の違いを明確に理解できている方は少ないのではないでしょうか。本記事では、両者の違いやそれぞれのメリット・デメリット、最適な活用シーンを紹介します。データ管理の効率化、コスト最適化、そして将来的な拡張性を考慮したストレージ選びの参考になれば幸いです。ファイルストレージとはファイルストレージは、データを「ファイル」と「フォルダー」という階層構造で管理する従来型のストレージ技術です。コンピュータシステムでファイルを保存する最も一般的な方法として、多くの企業で用いられています。ファイルストレージの仕組みファイルストレージは、データをフォルダーとサブフォルダーに整理する階層的な構造を持っています。この構造はWindowsのエクスプローラーやmacOSのFinderなどで見られる、ツリー状のファイルシステムと同じです。各ファイルは「ファイル名」「作成日」「最終更新日」などのメタデータを持ち、フォルダー内の特定の場所に保存されます。ファイルストレージのメリット・デメリットファイルストレージの最大のメリットは「使いやすさ」にあります。階層構造によってファイルを整理することができるため、目的のファイルを見つけやすい点が最大の特徴です。従来から多くのシステムで利用されているため、既存のアプリケーションやシステムとの互換性が高い点もメリットと言えるでしょう。一方、ファイルストレージのデメリットは、スケーラビリティ面の課題です。データ量が大きくなるとファイルシステムのパフォーマンスが低下し、アクセス速度が遅くなる可能性があります。また、ファイル数やアクセス数が増加した場合にも、同様の問題が発生する可能性があります。ファイルストレージの活用シーンファイルストレージは、主に以下のような用途で活用されています。企業のファイルサーバー(社内ドキュメント管理)多くの企業では、従業員が共有できるファイルサーバーを活用し、業務資料やプロジェクトデータを一元管理しています。たとえば、経理部門が請求書を保存したり、マーケティング部門がデザインファイルを共有したりするケースです。NAS(Network Attached Storage)を利用したデータ共有NAS(ネットワーク接続ストレージ)を導入することで、オフィス内やリモート環境でのファイル共有が可能になります。特に中小企業では、低コストで手軽に導入できることから、NASを利用するケースが少なくありません。オブジェクトストレージとはオブジェクトストレージは、データを「オブジェクト」と呼ばれる単位で管理するストレージ技術です。近年注目を集めているデータ保存方法で、特に大量のデータを効率的に管理したい場合に優れています。オブジェクトストレージの仕組みオブジェクトストレージでは、データは「オブジェクト」と呼ばれる単位で保存されます。各オブジェクトは「データ本体」「メタデータ」「一意の識別子」から構成されます。メタデータには、ファイル名や作成日時といった基本的な情報に加え、ユーザーが自由に定義できるカスタム情報も含めることが可能です。オブジェクトは、階層構造を持たないフラットなアドレス空間に保存されます。これにより、ファイルストレージのように階層をたどる必要がなく、大量のデータの中から目的のオブジェクトを迅速に検索できます。オブジェクトストレージのメリット・デメリットオブジェクトストレージの大きなメリットの一つは、その優れたスケーラビリティです。必要な容量に応じてストレージを柔軟に拡張できるため、データ量の増加にも容易に対応できます。また、メタデータを利用することで、データの内容に基づいた柔軟な検索が可能になる点も魅力です。さらに、クラウドサービスでは従量課金制で利用できるため、コスト効率の面でも優れています。一方、オブジェクトストレージは、ファイルストレージに比べてデータへのアクセスに時間がかかる場合があります。これは、オブジェクトストレージがネットワーク経由でアクセスされることが多いためです。また、一部のファイルベースのアプリケーションはオブジェクトストレージに直接アクセスできないという、互換性の問題も存在します。オブジェクトストレージの活用シーンオブジェクトストレージは、主に以下のような用途で活用されています。クラウドバックアップ・アーカイブ(Amazon S3、Google Cloud Storage)オブジェクトストレージは、クラウドベースのバックアップやアーカイブ用途に適しています。企業が長期間保存する必要があるログデータや映像データなどを、コスト効率よく安全に保存できるのが特徴です。クラウドストレージは地理的に分散されたデータセンターにデータを保管するため、災害対策としても有効です。大規模データの管理(医療データ、IoTデータ、ビッグデータ分析)医療分野では、X線やMRI画像のような大容量データの管理にオブジェクトストレージが活用されています。また、IoTデバイスが生成する膨大なセンサーデータをリアルタイムで収集・管理するためにも適しており、ビッグデータ解析の分野で欠かせない存在です。ファイルストレージとオブジェクトストレージの比較ファイルストレージとオブジェクトストレージは、それぞれ異なる特性を持つため、用途に応じて使い分ける必要があります。ここでは、両者の違いをさまざまな観点から比較していきます。データ構造の違いファイルストレージは、データを階層構造で管理します。フォルダーの中にフォルダーを作成していく、ツリー構造のようなイメージです。一方、オブジェクトストレージはフラットな構造で、すべてのデータが同じレベルに存在します。スケーラビリティの違いファイルストレージは、ストレージ容量やファイル数が増加するとパフォーマンスが低下する傾向があります。一方、オブジェクトストレージは容易に容量を拡張することができ、大量のデータを効率的に管理できます。データ管理の違いファイルストレージは、ファイルパスを指定してデータにアクセスするのが特徴です。たとえば「C:\Users\Documents\report.docx」のように、階層構造をたどって目的のファイルにアクセスします。一方、オブジェクトストレージでは、メタデータに付与されたタグやIDなどを利用してデータを探します。コスト面の違いファイルストレージは一般的に初期費用が高く、ストレージ容量の拡張にも追加費用が発生します。一方、オブジェクトストレージ、特にクラウドサービスは、使用した分だけ支払う従量課金制が一般的です。運用コストの面でも、オブジェクトストレージは自動化された管理機能により、ファイルストレージよりも低く抑えられる可能性があります。ファイルストレージとオブジェクトストレージはどちらを選ぶべき?ファイルストレージとオブジェクトストレージのどちらを選択すべきかは、システムの規模、扱うデータの種類、そして将来的な拡張性などを考慮して決定する必要があります。ここでは、それぞれのストレージが適しているケースを具体的に見ていきましょう。ファイルストレージが適しているケースファイルストレージが適しているケースとしては、「小規模・中規模のシステム」や「小規模なファイル共有・Webサイトのコンテンツ管理」などが挙げられます。小規模・中規模のシステムファイルストレージは、シンプルなデータ管理が求められる環境に適しています。フォルダーを活用した直感的な操作ができるため、特に小規模~中規模の企業やチームでの利用に向いていると言えるでしょう。社内のファイル共有システム(例:社内のドキュメント管理、部署ごとの資料共有)ローカルサーバーやNASを利用したデータ管理(例:社内サーバーでのデータ保存、オフィス内のNASによるファイル共有)小規模なファイル共有・Webサイトのコンテンツ管理Webサイトのコンテンツ管理(CMSなど)では、画像やドキュメントを管理するためのストレージが必要になります。頻繁にアクセスされるファイルは、ファイルストレージを使うことで素早いレスポンスが可能です。ブログやニュースサイト(例:WordPressのメディアファイルの管理)ファイルベースのアプリケーション(例:ローカル環境で動作するデスクトップアプリ、設計ファイルの管理)オブジェクトストレージが適しているケースオブジェクトストレージが適しているケースとしては、「クラウドネイティブ環境」や「大規模なデータアーカイブ・バックアップ」などが挙げられます。クラウドネイティブ環境オブジェクトストレージは、クラウド環境でのデータ管理に最適です。特に、大量のデータを保存・分析するシステムでは、スケーラビリティの高さが重要な要素となります。クラウドアプリケーションのデータ保存(例:AWS S3を活用したSaaSアプリ、Google Cloud Storageを利用したモバイルアプリのバックエンド)コンテンツ配信(例:動画ストリーミング、ECサイトの商品画像管理)大規模なデータアーカイブ・バックアップ長期間保存するデータやバックアップ用途には、オブジェクトストレージが適しています。特に、何十年にもわたってデータを保存する必要がある場合はコストパフォーマンスに優れた選択肢です。企業のバックアップ&アーカイブ(例:金融機関の取引データ、医療機関の患者データ)大容量のデータ管理(例:IoTデバイスが生成するセンサーデータ、AI/MLの学習データセット)ハイブリッド運用の可能性ファイルストレージとオブジェクトストレージは、必ずしもどちらか一方を選択する必要はありません。ハイブリッド運用によって、両方のメリットを活かすことも可能です。たとえば、社内データはファイルストレージで管理し、バックアップはオブジェクトストレージに保存するといった運用が考えられます。こうすることで、日常的に使用するデータには高速にアクセスでき、かつ、バックアップデータは安全に保管できるでしょう。まとめこの記事では、ファイルストレージとオブジェクトストレージの違いについて、その仕組み、メリット・デメリット、そして活用シーンを比較しながら解説してきました。どちらのストレージを選択するかは、システムの規模、扱うデータの種類、そして将来的な拡張性などを考慮して決める必要があります。それぞれのストレージの特徴を理解し、自社環境に最適なストレージを選択することが重要です。自社のデータ管理ニーズを見直し、最適なストレージ戦略を構築することで、より効率的で安全なデータ管理環境を実現しましょう。...

Wasabi 2025 セールスキックオフ!

前日の雪がのこる寒空のもと、羽田発ダラス行きの飛行機に乗り込み、2月4日から6日にかけて開催された Wasabi Technologies Sales Kickoff 2025 (SKO 2025)に行ってきました。Wasabiの本社は米国ボストンですが、ボストンは函館と同じぐらいの緯度ですので、この時期は極寒。ということでもっと過ごしやすくかつ乗り入れ便の多いテキサス州のダラスが開催地として選ばれました。事前にダラスの気候を調査したところ平均最高気温17度、ただし昼夜の寒暖差が激しく平均最低気温は5度とのことだったので重ね着などで温度調整しやすい服装で向かいましたが、到着してみたらなんど24度!日本の初夏の気候ではないですか!慌ててTシャツを買いに走りました。実際にはカンファレンスセンターの中は冷房が効いていたので日本から持ってきた防寒具はそのまま役に立ち、ストールとコート巻きつけながら聴講していました。他の国の皆さんはなんであんなに寒さに強いのかしら・・・半袖の人もちらほらいました。 さて、気を取り直してキックオフです!開催地テキサスにちなんで今年のテーマは「Cowboy up」。ロデオで暴れ牛から振り落とされても、諦めずに立ち向かい続けるカウボーイから、「挑戦し続ける」という意味があるそうです。「Saddle up」も馬にちなんだ表現で。「さあ行くぞ!」という意味があります。創業者でありCEOのDavid...

クラウドストレージのデータ移行で考慮すべき4つのポイント

クラウドサービスプロバイダー間におけるデータ移行は、運用、金銭、技術など、あらゆる面での課題が生じる可能性があります。特に、元のクラウドストレージからデータを取得する際は下り転送料が発生することが多く、多くの人が頭を悩ませています。自分のデータを解放するためにお金を払わなければならないとなると、そのデータが自分のものではないように感じてしまうことさえあります。最近、ハイパースケーラーでは下り転送料の補助金プログラムを導入する傾向にあります。しかし、これはデータ保持を重視するものであり、データが自由に移動できるオープンなエコシステムが推進されているわけではありません。また、移行するだけでは本来の目的を達成したとは言えません。データの移行後に問題を解決できるよう、低コストかつ高速で、データをすぐに活用できる安全なアーキテクチャを提供するエンドポイントが求められています。本稿では、データの移行中と移行後における重要なポイントをご紹介します。移行中:1.アクセスのしやすさ:数回のクリックでデータへのアクセスが完了することWasabi Cloud Sync Managerではブラウザベースのシームレスなダッシュボードが採用されており、ジョブの進行状況や転送履歴を直接確認することができます。2.パフォーマンス:データ転送に時間がかからないことWasabi Cloud Sync Managerは、他のオープンソース転送ツールよりも最大10倍の速度でファイルをスキャンすることができます。データの取り込みが高速化されることで、最小限のダウンタイムでデータを試用することができるほか、データが安全でいつでも取得可能であるという安心感を得ることができます。移行後:3.予測可能な価格:お客様がご自身のデータを取得するためのコストを考慮する必要がない「真のデータ所有権」を実現していることWasabiでは、価格設定、サービスの信頼性、高速パフォーマンスなど、すべてにおいてシンプルなアプローチを採用しており、予想外の出費に驚かされることがありません。4.保護:保存場所に関わらず、イミュータブルバケットや業界準拠のストレージなどで常に最高レベルのデータセキュリティが保持されることWasabiは、追加費用なしで利用できる大規模なツールと機能を提供し、基本的なセキュリティの手間を省きます。ここには、多要素認証、マルチユーザー認証、オブジェクトロック、サーバー側の暗号化などが含まれます。また、Wasabi Cloud Sync Managerでは、直感的かつ単一のデータ管理インターフェースでクラウド間の移行に伴う高コストと技術的なハードルを回避します。Wasabiではさらに、AWS、Azure、GCPからWasabiにデータを直接移行できるプライベート接続を提供します。そして、クラウドデータ移行における下り転送料コストの削減、遅延やボトルネックの回避をサポートします。Wasabiの専門チームはこれまで、移行ペースや規模に関わらず、数え切れないほど多くのお客様をご案内してきました。データや障害はお客様独自のものかもしれませんが、Wasabiはプロフェッショナルな知識とともにデータ移行のお手伝いをいたします。よりシンプルかつコスト効率の高いソリューションをお探しの場合はぜひWasabiにお任せください。Wasabi...