INDUSTRY

2025年における持続可能性、AI、メディアのトレンドをITリーダーが予測

Fri Apr 11 2025By David Friend

私は毎年、年末の時期に、新しい年がテクノロジー分野にとってどのような年になるかを考えます。トレンドの要素を考察すると、データストレージがすべてにおいて重要であるという当然の結論にたどり着きます。

しかし、今年は異なるアプローチを採用しました。私たちは、さまざまな業界のパートナーやお客様に連絡を取り、2025年に何が起こるかについて彼らの視点に基づく意見を求めました。彼らには、持続可能性、AI、メディアに関するさまざまな専門知識があります。そのため、2025年に各分野で起こりうる変化やデータ需要について、ユニークな洞察を得ることができました。

データセンターにおける再生可能エネルギー

IT購入の意思決定において、持続可能性は引き続き大きなポイントとなっています。2023年の調査では、44%の回答者がクラウドストレージサービスを選択する際、パフォーマンスや拡張性よりも持続可能性を最も重要視すると答えました。データセンター業界において、問題となるのは土地や建物ではなく、電力です。

持続可能性グループZerocircleの創設者Hemanth Setty氏は、この問題に真っ向から取り組んでいます。Setty氏は、AIの進歩(詳細は後述)は、データセンターのリソース消費を悪化させると考えています。電力と冷却を利用した再生可能ソリューションも存在しますが、これには地理的な制約が伴います。

Setty氏は、データセンターの電力問題を解決する効率性は2つのアプローチによって生まれると述べています。それが、持続可能なデータセンターとエネルギー効率の高い計算です。計算負荷の高いワークロードの消費電力を減らすことができれば、再生可能エネルギーや冷却を利用した作業がより容易になります。

現在、ストレージはコンピューティングほど大きなエネルギーを必要としません。CPU、特にGPUは大量の電力を消費しますが、HDDはそれほどではありません。実際、ディスクドライブの容量が増加すると、モーターは同じ量の電力を消費するため、ビットあたりの消費電力は改善されます。次世代のソリッドステートストレージが登場すれば(すでに存在するものの、回転ディスクに比べればまだ高価です)、同量のデータ保存に必要な電力量は、ほぼ10分の1に削減されると思われます。

AIの進歩

市場におけるAIの役割は、インターネットが初めて登場したときと少し似ています。インターネットが進化するにつれて、創造性と新しいアイデアが爆発的に増加し、これまで誰も見たことも、可能だとも思っていなかったことが実行できるようになりました。うまくいくもの、いかないものがあり、やがてすべてが落ち着きましたが、最終的には明らかに世界が変化しました。私は、AIも同じ道を進むことになると予測しています。

IBM Cloud PlatformのゼネラルマネージャーであるUtpal Mangla氏は、AIはまだ始まったばかりだとしたうえで、AI普及とともに、以下の3つが大きく求められるようになると予測しています。

1)オープン性

多くの企業は、オープンなアーキテクチャやフレームワークを求めています。また、それらを深く理解し、ソースが何であるか、どこから来ているか、モデルはどのように構築されているかを把握する機能も必要です。

2)ガバナンス

顧客は、AIプラットフォームが信頼できるものであることを知る必要があります。その信頼を築くために、チェックとバランスの整備が求められます。

3)データ

データはAIの成功の基礎となります。データの品質と出所は、あらゆるAIモデルの構成要素となります。データセットのソースと信頼性は、テクノロジーとしてAIを普及させるうえで不可欠な要素です。

Wasabiにとっては、3番目のポイントを特に重視しています。AIで行うことはすべて大量のデータを伴うため、この点における私たちの立場は非常にシンプルです。どの鉄道にもシャベルが必要なのと同じで、トレーニング用のデータが増えるほど、より良いモデルが作られます。

メディアの需要

メディアは長い間、ストレージの技術と実務を支えてきました。フォーマットの容量要件を考慮すると、ビデオストレージの需要は高くなる可能性があります。

TDガーデンおよびボストン・ブルーインズの技術担当副社長、Josh Carley氏には、100年に渡るフランチャイズの歴史を守る責任があります。しかし、データが埃をかぶったゴミ箱の中に眠っていることは想像に難くありません。チームが閲覧、アクセス、維持することができなければ、データは無用の長物です。Carley氏は、大規模なアーカイブを維持する唯一の手段として、クラウドストレージを選択しました。拡張性の高いクラウドストレージがあることで、復帰した選手がアリーナを訪れる際や、ブルーインズのOBに敬意を表する際、必要なときに必要なデータを見つけることができます。

実際、LTOテープからクラウドストレージへのメディア移行に対する関心が高まっています。映画、テレビ番組、スポーツイベント、ポッドキャスト、ニュース番組、インタビュー、ホームビデオなど、膨大なビデオアーカイブがテープの形で保管されています。これらのアーカイブを無視するのではなく、即座にアクセスして活用できるクラウドに保存したいと考える組織は少なくありません。

放送局ITVのインフラおよびネットワークチームリーダーであるJordyde Muijnk氏も、メディアの将来におけるクラウドの役割について、Carley氏と同様の見解を示しています。

確実に言えるのは、2025年には2024年よりも多くのデータが生成され、ストレージがあらゆる業界の企業や新興テクノロジーにとって不可欠な商品であり続けるということです。Wasabiは引き続き、データを手頃な価格で効率的に保存することを使命として掲げています。

A glowing light bulb launches like a rocket into a starry night sky, surrounded by clouds and emitting bright flames.
INDUSTRY新たな1年のデータ増加に向けて有利なスタートを切る方法

データ活用を加速させる「構造化データ」と「非構造化データ」とは?

企業にとって、データは宝の山と言えます。競争優位性を築き、顧客体験を向上させるためには、データに基づいた意思決定が不可欠です。一方で、データ活用を成功させるためには、まず「どのような種類のデータが存在するのか」を理解しなければなりません。データには大きく分けて「構造化データ」と「非構造化データ」がありますが、それぞれの特徴や活用方法は大きく異なります。本記事では構造化データと非構造化データの違いを分かりやすく解説し、両者を統合的に管理できる「データレイク」の概念やメリットを解説。データレイク構築に最適なクラウドストレージの選び方も紹介していきます。構造化データと非構造化データの基本企業活動の中で日々生成されるデータは、大きく「構造化データ」と「非構造化データ」の2つに分類されます。これらはそれぞれ異なる特性を持つため、目的に応じた使い分けが必要です。構造化データの特長構造化データとは、データベースで管理しやすいよう、あらかじめ定義された形式に従って整理されたデータのことです。たとえば、顧客情報(氏名、住所、電話番号など)や売上データなどが挙げられます。これらは、主にRDB(リレーショナルデータベース)などのデータベースで管理されます。構造化データの特徴は以下の通りです。データ検索や整理が容易データが構造化されているため、特定の情報に素早くアクセスし、分析を行うことが容易になります。一貫性とスケーラビリティの強みデータの形式が統一されているため、データの整合性を保ちやすく、データ量の増加にも柔軟に対応できます。非構造化データの特長非構造化データは、定義された構造を持たないデータのことです。テキストデータや画像データ、動画データなど、私たちが普段目にする情報の大部分が非構造化データに該当します。近年では企業が扱うデータ量の増加とAI技術の進化に伴い、非構造化データの活用が注目されています。非構造化データの特徴は以下の通りです。テキスト、画像、動画、音声など多様なデータ形式顧客の行動履歴や市場トレンドなど、従来の構造化データだけでは得られなかった洞察を得ることが期待できます。データの柔軟な保存と利用が可能データ形式が自由であるため、さまざまな用途に合わせた柔軟なデータ保存と活用が可能です。AIや機械学習での活用自然言語処理や画像認識などの技術により、非構造化データからビジネス価値を創出できる可能性が広がっています。構造化・非構造化データをまとめて保存するデータレイク 企業では、これまでデータの種類ごとに異なるシステムで管理を行うのが一般的でした。しかし近年、構造化データと非構造化データを統合的に管理できる「データレイク」が注目されています。データレイクとは、あらゆる種類のデータを一箇所に集約した巨大なデータストレージ を指します。構造化データ、非構造化データを問わず、データレイクにはさまざまなソースからのデータを、そのままの形式で保存することが可能です。蓄積されたデータは用途に合わせて自由に抽出・加工・分析することができるため、ビジネスにおけるデータ活用を促進する強力な基盤となります。データレイクの利点データレイクは、以下のような利点から、多くの企業で導入が進んでいます。大容量データの効率的な管理データの種類ごとにサイロ化することなく、一元的にデータを管理することで、ストレージコストの削減やデータの一貫性確保に繋がります。非構造化データの検索・処理の柔軟性従来のデータベースでは扱いが難しかった非構造化データを容易に保存・検索・分析することが可能になります。データレイクの課題一方で、データレイクの導入にはいくつかの課題も存在します。取り扱いの複雑ささまざまなデータ形式に対応する必要があるため、データ管理の仕組みが複雑になりがちです。コスト大規模なデータレイクを構築・運用するには、相応のコストがかかります。これらの課題を解決するため、近年ではクラウドサービスを活用したデータレイク構築が増加しています。クラウドサービスを効果的に活用することで、低コストで柔軟かつ安全なデータレイク環境を構築することが可能です。構造化・非構造化データの管理に最適なクラウドストレージの選び方データレイクを構築するうえで、クラウドストレージの活用が有効であることは間違いありません。しかし一口にクラウドストレージと言ってもさまざまなサービスが存在し、それぞれ特徴が異なります。最適なサービスを選ぶためには、自社のビジネスニーズに合ったストレージ選びが重要です。クラウドストレージを選ぶ際は、特に以下の点に注目すると良いでしょう。ストレージの種類オブジェクトストレージ、ファイルストレージ、ブロックストレージなど、用途に合わせて適切な種類のストレージを選択する必要があります。データレイクを構築する場合、柔軟性と拡張性に優れたオブジェクトストレージを選ぶのが一般的です。費用ストレージ容量やデータ転送量、APIリクエスト数など、クラウドサービスごとに課金体系が異なります。長期的な運用コストを考慮し、自社の利用状況に合った料金プランを選択する必要があります。拡張性データ量は時間と共に増え続けるため、将来的なデータ増加にも柔軟に対応できるストレージを選ぶことが重要です。セキュリティ機密性の高いデータを取り扱う場合は、セキュリティ対策が強固なサービスを選ぶ必要があります。データの暗号化機能やアクセス制御機能などを確認しましょう。データ分析機能データレイクに蓄積したデータを迅速に分析できるよう、分析機能が充実しているサービスを選ぶことも重要です。これらの基準を踏まえ、複数のクラウドストレージサービスを比較検討し、自社にとって最適なサービスを選び出すことが重要です。特に近年では、低価格ながらも高機能なサービスが登場しており、データレイク構築のハードルは大きく下がっています。まとめ今回の記事では、データ活用を加速させるうえで重要な「構造化データ」と「非構造化データ」の違い、そして両者を統合管理できる「データレイク」について解説しました。構造化データはデータベースで管理しやすい形式で、売上情報など数値分析に役立ちます。一方、非構造化データはテキストや画像など多様な形式を持ち、顧客行動分析や市場トレンド把握などに活用できます。これらの異なる性質を持つデータを一元的に保存・管理することで、データ分析の可能性を大きく広げるのがデータレイクです。そしてクラウドストレージは、データレイクをより低コストで柔軟かつ安全に構築することを可能にします。...

教育機関でWasabi Hot Cloud Storageが役立つ5つのポイント

Wasabi Hot Cloud Storageとは? Wasabi Hot Cloud Storage は、優れた拡張性、安全性、コスト効率でデジタル資産を保護する革新的なクラウドストレージサービスです。また、高速かつ耐久性・信頼性の高いストレージインフラを提供し、様々なアプリケーションやプラットフォームに完全対応します。Wasabiのアーキテクチャには、手頃な価格で高いパフォーマンス求める企業や機関のニーズを満たす設計が施されています。Wasabiで得られる主なメリットの1つとして、拡張性の高さが挙げられます。教育機関は、新たなハードウェアへの投資や容量不足を心配することなく、データ要件の増加に応じてストレージ容量を簡単に拡張することができます。Wasabiのアーキテクチャはデータの増加にもシームレスに対応するため、あらゆる規模の教育機関にとって理想的なソリューションです。教育機関におけるデータストレージの課題データ管理に関して、教育機関ならではの課題が発生することがしばしばあります。代表的な課題として、以下の例が挙げられます。データ量の増加教育機関では、デジタルコンテンツがかつてないほど急増しています。学術研究から得られるデータリポジトリやマルチメディアコース教材のライブラリなど、生成されるデータは膨大な量に及びます。しかし、従来のストレージソリューションではこのデータ量に対応できず、ストレージインフラが過負荷になりデータアクセスが阻害されます。限られた予算教育予算には政府の資金、授業料、個人の寄付などが含まれますが、大抵の場合は不足しています。そのため、従来のオンプレミスストレージに多額の資金を費やすことはできません。ハードウェアの維持、ITスタッフの雇用、インフラのアップグレードなどにかかるコストは、あっという間に枯渇してしまう可能性があります。アクセシビリティデジタルコミュニケーションがますます標準になりつつある現代では、教育データへのアクセスを確保することが不可欠です。つまり、海外に留学する学生や遠隔地で働く教職員など、場所を問わずいつでもデータにアクセスできる状態が確保する必要があるのです。しかし、すべてのデータにリモートでアクセスし、すべてのコンピューターがクラウドに保存されている資料を取得できるわけではありません。そのため、教育機関は、技術リソース、場所、能力に関係なく、選択したクラウドストレージにすべてのユーザーがアクセスできる状態を確保する必要があります。これにより、誰もが学び、成功する機会を平等に得ることができるようになります。セキュリティとコンプライアンス機密情報の保護は、教育機関にとって最優先すべき事項です。学生の成績、教員のデータ、研究結果を保護することは、倫理的な面で義務とされるだけでなく、多くの場合、法的要件でもあります。しかし、小規模または個人でホスティングされているクラウドサービスの多くは、重要な規制基準を監査・遵守するためのリソースが不足する傾向にあります。 予測不可能なコストデータストレージにかかるコストを正確に予測することは簡単ではありません。クラウドプロバイダーによっては、価格体系が複雑で予期しない費用が発生してしまうこともあります。下り転送料とAPIリクエスト料金は特に予測しにくいため、多くの組織が経費を把握するのに苦労しています。また、これらふたつの料金は、予算を抑えたい企業が見落としがちな問題を与える可能性があります。下り転送料やAPIリクエスト料金は、データがクラウドから出たり、外部アプリケーションによってアクセスされたりする際に発生します。つまり、転送されるデータ量やデータの地理的な送信先など、さまざまな要因が関係することでコストが左右されます。世界中にユーザーを抱える企業にとって、下り転送料を予測することは非常に困難です。また、下り転送料は、ユーザーアクティビティ、データ取得パターン、ダウンロード習慣などの変化によって予期せず急上昇することもあるため、ますますコストを計算しにくくなります。Wasabiが教育機関に最適なクラウドストレージソリューションである5つの理由 セキュリティと予算の課題が多くある中でも、Wasabiは教育におけるデータ増加に対応する理想的なソリューションとして評価されています。ここからは、Wasabiが教育機関のクラウドストレージに与える5つのメリットをご紹介します。使いやすさWasabiは使いやすさを重視しており、教育機関にとって最適なソリューションです。直感的なインターフェースと簡単なセットアップで、専門的なITトレーニングを受けていない方でも、既存の環境にWasabiをスムーズに導入することができます。製品の統合も同様で、他の業務を中断することなく既存のデータ管理を行えます。Wasabiを使用することで、クラウドはもはや複雑な負担ではなく、シームレスでアクセス可能なツールになります。コスト効率とオンプレミスストレージ教育機関には予算の制約があるため、常にリソースを慎重に配分する必要があります。Wasabiでは、設備投資と運用コストを大幅に削減することが可能です。また、初期設定だけでなく、メンテナンス、ハードウェアのアップグレード、人件費のコストも節約できます。これにより、かつてはストレージインフラの維持に費やされていた資金を、教育体験の向上、奨学金の資金提供、研究イニシアチブへの投資に充てることができるようになります。低コストのクラウドストレージWasabiは、透明かつ手頃な価格設定で高く評価されています。複雑な価格体系や隠れた料金で混乱しがちなクラウド業界において、Wasabiのシンプルさは特に際立っています。Wasabiでは、下り転送料とAPIリクエスト料金が無料で、ストレージに対する定額料金のみが請求されます。厳しい予算で運営している教育機関にとって、この価格設定の明確さは非常に重要です。Wasabiでは、突然に出費が急増して不愉快になる心配がありません。予測可能かつ低コストなWasabiのクラウドストレージで、教育機関は資金計画を立てやすくなり、金銭的な混乱なしに一貫した質の高い教育を提供することができます。予測可能な価格設定Wasabiは、料金体系が明瞭なだけでなく、データ取得コストもわかりやすい価格設定になっています。中には、データにアクセスする際に驚くほどの出費が必要となり、教育機関に大きな負担を与えるクラウドプロバイダーも存在します。一方、Wasabiを使用すると、データの取得にかかるコストも常に把握しておくことができます。この予測可能性により、経済面における安全性と管理意識が向上し、十分な情報に基づいて意思決定を行うことができます。セキュリティ、コンプライアンス、データプライバシーWasabi Hot Cloud...

Backup as a service (BaaS) を利用すべき7つの理由

データのバックアップをこれまでと同じやり方で行うのは、もはや現実的な対策とは言えません。バックアップは電子メールと並んでコンピューターシステムに不可欠な機能です。また、企業のデータは意思決定と新たな成長を促す生命線となるため、災害が発生した場合に備えてデータの安全性を高めることが重要です。データを保管する場合、かつてはストレージサーバーのバックアップラックや専門家を頼る必要がありました。しかし、「As-a-Service」革命が起きたことで、特にクラウドベースのバックアップを重視するマネージドクラウドコンピューティング企業に大きな変化がありました。バックアップは今や、オンプレミスストレージの年間メンテナンスよりもコストを抑えながら、オフサイトで実行することができます。本稿では、信頼性の高いBackup-as-a-Serviceプロバイダーでクラウドをバックアップすべき7つの理由をご説明します。あらゆるAs-a-Service「As-a-Service」を使用する主なメリットは、使用量に応じた料金システムで多額の初期費用を削減し、サービスを導入しやすくなることです。企業でデータをバックアップする場合、ハードウェアではストレージ容量に悩まされることがありますが、Backup-as-a-Serviceの場合、アップグレードすることなく、チームの成長に合わせてストレージを簡単に拡張できます。データの増加は2年ごとに倍増すると予想されています。そのため、データ中心のビジネスを構築する上でこのような柔軟性は不可欠です。企業データバックアップの付加価値にフォーカスIT組織にとって、バックアップは不可欠ではあるものの専念すべき業務ではありません。クラウドにおけるBackup-as-a-Serviceは通常、一度設定すればその後は手間がかからないプロセスが自動で適応されます。しかし、従来のオンプレミスバックアップでクラウドと同じレベルの冗長性を実現しようとすると、継続的な維持と調整が必要になります。オンプレミスのバックアップに頭を悩ませる時間があれば、マーケティングや販売システム、モバイルワーカー、AI、機械学習、デジタルトランスフォーメーションなど、ビジネスの価値を実質的に向上させるプロジェクトを展開できます。CAPEXからOPEXへのシフト「As-a-Service」が広まったことで、資本支出(CAPEX)モデルから運用支出(OPEX)モデルへ移行しました。Software-as-a-Service(SaaS)が従来のソフトウェア購入の初期コストを削減したのと同様に、OPEXはIT予算の初期コストを削減します。多くの企業が好む購入モデルを使用することで、問題の発生時にチームで対処できるようになります。無限のストレージ容量企業でデータのバックアップをどうするか決める際、容量を元に考えるのは避けるべきです。つまり、データを保持するか削除するかの決断は、サーバーのバックアップ能力に左右されるべきではありません。しかし、従来のオンプレミスソリューションではコストがかかるうえ、容量が不足した際のアップグレードも困難でした。一方、クラウドベースのBaaSオプションはエクサバイトレベルまで拡張できるように設計されており、保存できるデータ量に実質上の制限がありません。低コストで高品質な専門知識を提供するサーバーバックアップBaaSの料金は、クラウドに保存するデータ量(場合によっては、クラウドから取り出すデータ量)に基づいて課金されます。しかし、BaaSには無料のメンテナンス機能も組み込まれています。そのため、通常であればサーバー管理に高額なコストと人材を投入する必要がありますが、BaaSでは追加コストなしで処理することができます。簡単に企業データをバックアップできるベストプラクティスWasabiでは、バックアップの3-2-1のルールを採用しており、3つのコピーデータのうち2つをメディアで、1つをオフサイトで保管します。従来のオンプレミスバックアップではこの標準を達成するのは困難でしたが、クラウドはストレージのベストプラクティスをすべて満たしています。さらに、プロセス全体を自動化できるため、データの冗長化がさらにシンプルになります。不変性を備えたS3オブジェクトロックなどの機能を追加すれば、ランサムウェアにも対応する無敵のセキュリティソリューションが手に入ります。災害復旧への小さな一歩データのバックアップをオフサイトに保存しておくことは、災害が発生した場合に主要なインフラを保護するうえで非常に有効な手段です。従来、データをオフサイトに移動するには、業者の手配や繊細な物理メディアの取り扱い、そして多くの時間とコストが必要でした。しかし、クラウドを利用すれば、バックアップとリカバリを数秒で自動的に実行できます。オフサイトのデータセンターから復元することで、サービスの中断を最小限に抑えながら迅速にデータを回復することができます。As-A-Serviceスイートの保護ほぼ半数(48%)の組織が過去12ヶ月間にランサムウェア攻撃を経験しており、そのうちの半数以上(51%)がSaaSデータを標的としています。それでも、ほとんどの組織は200を超えるSaaSプログラムを使用し続けています。WasabiとHYCUによるウェビナー「Averting the SaaS Data Apocalypse(WasabiとHYCUでSaaSデータの崩壊を回避)」では、リスクを見極めてランサムウェアからSaaS環境を効果的に保護する方法をご紹介します。...